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子堕ろしを請け負う闇医者のおゑんに亭主
の子を身籠った女中を連れたきた女主人。
その女主人の言い分に興味を持ったおゑん
だったが。
中編2篇から成るシリーズ第2弾。
女医が事件に巻き込まれる基本的なストー
リーは時代小説の定番のようなものだが、
その捻り方膨らませ方と予想だにしない展
開と語り口は流石のもの。
会話での言葉のやり取りの切れ味と攻め際
はスリリングで女性の強さ、暖かさ、母性、
怖さ、逞しさ、弱さ、悲しみを描き出す。
事の顛末も独特の苦さと先を見るような味わ
い深いもの。
それにしても男の描き方は辛辣ですな。



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2016.02.19 決戦!本能寺
本能寺の変を7人の作家が描く短編集。
マイナーな武将を主人公にした短編は十八番の
伊東潤が複雑な出自の信房を描き一番の出来。
木下昌輝は伝奇色のない普通の(笑)歴史小説
ながらその切り口と語り口は期待通り。
矢野隆の描く乱丸はやはりちょっとユニーク。
宮本昌孝は焦点が絞られず作者にしてはいまい
ちでらしくない感じ。
天野純希は特に目新しくもなく可もなく不可もなく
という感じ。
冲方丁はかなりユニークな切り口ながらストーリー
や語り口がぴんと来ない。やはり相性が良くない。
葉室麟は誰を何を描きたいのか分からなかった。



料理屋の帰りに信次郎が一服盛られて刺された。
直前に会っていた大店の内儀を探るように言われ
た清之介だったが。
前巻に引き続き信次郎の内面がメインとなり父が
絡んだ事件がキーとなります。
今までの巻で過去との折り合いをつけたはずの清
之介の埋み火を掘り起こすように信次郎が絡み、
清之介もまた信次郎の仮面の内を見たい欲求に
逆らえず深みに一歩踏み出す。
この二人の心理戦に親分が絡み尖ったやり取りの
応酬と描写が面白いが自分の好みよりちょっとくど
いと感じる。
ミステリー部の顛末も父親絡みなのに雑すぎて拍
子抜けなのが惜しい。



大内氏の家老 陶隆房は毛利元就の窮地に
援軍として赴いたことで親密になる。
主君の浪費と佞臣によって大内氏の疲弊を
危惧した隆房は主君を廃する決断を下す。
大内氏滅亡へと至る陶晴賢の下克上と生涯
を元就との親交と決別を交えながら描く。
主君を敬愛しながら主君殺害に至る隆房の
ギャップと大内氏の内部事情が面白い。
女人がほとんど登場しない武家と男の美学
を爽やかに描きすぎて、ドロドロとした抗争と
合わないような気もしたし、終盤は諸事情の
説明や描写が不足しているようなのが残念。
ラストに毛利の家訓に繋げてきたのは面白い。



大店の放蕩息子の3人は賽銭泥棒が露呈して他家に
預けられることになった。
その1人 円九郎は皆塵堂に預けられたが役立たずで
周囲を困惑させていた。
そんな時に他の2人が不審な死を遂げたと知らせが。
訳ありで皆塵堂で働くことになる男を中心にして話が
進むシリーズですが、今巻の若旦那は今までの人た
ちより人物像が薄くて話も小ぶりというかどの話も中
途半端な展開顛末であまり盛り上がらない。
レギュラーキャラたちは活き活きしてて今まで働いて
いたキャラも猫も顔を見せて楽しくて面白いのですが、
本筋がいまいちなのが残念。



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