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子堕ろしを請け負う闇医者のおゑんに亭主
の子を身籠った女中を連れたきた女主人。
その女主人の言い分に興味を持ったおゑん
だったが。
中編2篇から成るシリーズ第2弾。
女医が事件に巻き込まれる基本的なストー
リーは時代小説の定番のようなものだが、
その捻り方膨らませ方と予想だにしない展
開と語り口は流石のもの。
会話での言葉のやり取りの切れ味と攻め際
はスリリングで女性の強さ、暖かさ、母性、
怖さ、逞しさ、弱さ、悲しみを描き出す。
事の顛末も独特の苦さと先を見るような味わ
い深いもの。
それにしても男の描き方は辛辣ですな。



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